非常に人気の高い、eMaxis Slim 米国株式(S&P500)ですが、具体的にどのような商品かご存知でしょうか?
自身のポートフォリオ(投資商品の組み合わせ)を組むにあたり、その投資商品がどのようなものなのか、自身でしっかり理解することは非常に大切です。
今回は以下の流れに沿って、eMaxis Slim 米国株式(S&P500)の理解を深めていきましょう。
- eMaxis slimシリーズの特徴
- S&P500とは
- eMaxis Slim 米国株式(S&P500)の特徴
- 「S&P500」の採用基準
- 「S&P500」の業種別構成比率
- 「S&P500」の上位TOP10のウエイト銘柄
- S&P500の過去30年の平均利回りは約9.8%
◆ eMaxis Slimシリーズの特徴
eMaxis Slim(イーマクシススリム)シリーズは、三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドです。
その最大の特徴は、業界最低水準の運用コストを、生涯に向かって目指し続ける事を掲げている点にあります。
ここでの運用コストとは具体的には”管理費用(人件費、売買手数料、監査報酬など)”を指します。せっかく投資をして利益が出ても、運用コストで利益がほとんど無くなってしまったということがないように、これらの運用コストをおさえることは非常に大切なポイントです。
◆ 「S&P500」とは
eMaxis Slim 米国株式(S&P500)の「S&P500」は、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が1日1回数値を公表している指数で、米国株式市場の代表的な株価指数のひとつとなります。
◆ eMaxis Slim 米国株式(S&P500)の特徴
eMaxis Slim 米国株式(S&P500)構成を理解するためには、先述した株価指数「S&P500」の内容を理解する必要があります。S&P500の主な特徴は以下の通りです。
- 投資対象国:米国
- 投資銘柄数:米国株式の500銘柄
- 時価総額加重平均型
S&P500の最大の特徴は、時価総額加重平均を採用している点にあります。
上記の通り、S&P500は、米国の500銘柄の投資先で構成されている指数となりますが、500銘柄すべてに対して均等に投資しているわけではありません。この時価総額加重平均は「時価総額が大きい銘柄には、たくさん投資する。時価総額が小さい銘柄には、少しだけ投資する。」仕組みとなっています。
時価総額が大きい企業というのは、株価が高い人気企業となりますので、人気の大企業ほど、たくさん組み込まれる仕組みとなります。
この仕組みにより、常に効率的なバランスにポートフォリオを自動調整してくれる特徴があります。
◆ 「S&P500」の採用基準
S&P500には、下記に示す厳格な採用基準があります。
- 米国企業であること
- 時価総額が61億ドルを超えること
- 浮動株比率が最低50%あること
- 黒字決裁であること
- 米国企業全体のセクター割合と等しくなること
なお、S&P500の採用基準は全てが公開されているわけではないため、最終的には指数委員会の判断で組み入れる銘柄、除外される銘柄が決定されています。
◆ 「S&P500」の業種別構成比率
S&P500の投資銘柄は、 米国株式の約500銘柄とかなりの広範囲にわたりますが、その業種別構成比率は下記グラフの通りとなります。(2024年9月30日時点)
それぞれの業種ごとの特徴は、以下の表の通りです。
◆ 「S&P500」の上位TOP10のウエイト銘柄
S&P500の投資銘柄の上位を占めるTOP10の銘柄は以下の通りです。(2024年9月30日時点)
◆S&P500の過去30年の平均利回りは約9.8%
S&P500の過去30年(2024年4月末時点での過去30年)での平均利回りは”9.8%”となっています。
仮にこの利回り”9.8%”で30年間、毎月1万円を積み立てた場合のリターン金額は”¥21,662,858″となります。
将来の利回りが必ずこの数値になるというものではありませんが、過去30年の中には”リーマンショック”や”コロナショック”のような、株価に影響を与えるイベントがあったにもかかわらず、平均利回りが”9.8%”になっているということは、アメリカ経済が長期的に成長していくことを示すエビデンスとなっています。長期で投資をすればするほど利回りもより平均値に収束していきますので、安定したリターンが見込める可能性が高くなりますので、1つの参考情報として押さえていただくと良いかと思います。