インデックスファンド投資は、投資初心者でもプロ並みの成績が出せる可能性が高い投資手法です。
今回はインデックスファンドについての理解を深めていきましょう。
- インデックスファンドとは
- アクティブファンドとの違い
- インデックスファンドのメリット
- インデックスファンドを選ぶポイント
◆インデックスファンドとは
インデックスファンドとは一言で言うと株の詰め合わせパックの事です。
ニュースなどで、「日経平均株価」「TOPIX」や「S&P500」「ダウ平均」 といったワードを耳にしたことがあると思いますが、これらは株価指数と言います。
株価指数の一例を挙げると下記のイメージです。
- 日経225:日本の代表的な企業225社で構成された指数
- TOPIX:東京証券取引所の上場銘柄の時価総額の増減を表す指数で、 2,160銘柄で構成(2023年4月末時点)
- S&P500:アメリカの代表的な企業500社で構成
インデックスファンドとは、これら株価指数に連動した値動き(平均のリターン)を目指す投資信託です。
◆アクティブファンドとの違い
インデックスファンドをしっかり理解する上で、対となるアクティブファンドについても理解をしておきましょう。
インデックスファンドが平均のリターンを目指す投資なのに対して、アクティブファンドは平均以上のリターンを目指す投資となります。
投資と聞くと、日々値動きのチャートに張り付き、株の売買を行うイメージを持たれる方が多いと思いますが、
まさに、それがアクティブファンドの投資イメージとなります。
インデックスファンドとアクティブファンドの違いをまとめると表の通りです。
より高いリターンを目指すアクティブファンドは一見魅力があるように見えますが、
そのリターン成績は、7〜9割程がインデックスファンドの運用成績に勝てていないという統計データがあります。
投資プロが運用してインデックスファンドに勝てていないわけですから、投資初心者にはかなり難しい投資手法であることがわかると思います。
◆インデックスファンドの魅力
それでは、インデックスファンドのメリットについて見ていきましょう。
- アクティブファンドよりも一貫して高いリターンを上げ続けている
- 少額で広範囲に分散投資が可能
- コストが安い
- 税法上有利:頻繁に売買を行わないため売却する時まで課税されない。
- 専門知識に乏しくても投資可能
- 時間を取られない
インデックスファンドは、アクティブファンドより一貫して高いリターンを上げ続けているため、専門知識に乏しい、投資初心者でもプロ並みの成績が出せる可能性が高い投資方法となります。投資コストも小さく、少額で広範囲な分散投資を可能とします。分散投資は暴落リスクに備えた投資の基本対策となりますので、自分で一つ一つ分散先を選ばなくて良い点もメリットとなります。
また、頻繁に売買を行わないため、課税されるタイミングを先送りにしているという点も効率よく資産を増やすポイントとなります。税金という観点ですと、NISAやiDeCoなどで税制優遇される銘柄もあります。
経済の発展を見据えた投資手法のため、チャートに張り付き動向を注視する必要がないため、一度積み立て設定をしてしまえば、投資のために時間を割く必要もほとんどありません。
◆インデックスファンドを選ぶポイント
それではどのようなインデックスファンドを選べば良いのか。銘柄選択のポイントを押さえていきましょう。
- 良い指数を選ぶ
- 純資産残高が高い
- 信託期間が長い
- コストが低い
- トラッキングエラーが小さい
インデックスファンド投資は指数選びが非常に重要です。その指数がどのような構成内容となっているのか、指数の策定元がどのような会社なのか、リスクに備えた充分な分散投資になっているのか、しっかりと銘柄の内容を確認して、自分の納得できる銘柄を選択するようにしましょう。
選択にあたり、その銘柄の純資産残高が高いこと、信託期間が長いことも一つの判断基準になります。インデックスファンド(投資信託)はその銘柄に投資したい人達のお金を集めて、投資をしますので、ある程度まとまったお金があるという事が非常に重要です。また、信託期間が長いということは、その銘柄の運用実績がより多くあるということになり、その銘柄対する信頼度が高いと言えます。
また、信託報酬などのコストが低いという点も良い銘柄の特徴です。せっかく利益をだしてもコストが高いとほとんど手元に残らないということになりかねません。銘柄選びの際は、コストが低いこともチェックするようにしましょう。
最後に銘柄の詳細をみるとトラッキングエラーという項目が設けられておりますが、この数値は小さいほど良いとされています。トラッキングエラーは、指数の実際の値動きとインデックスファンドの値動きは若干ズレが生じるため、それズレを数値化したものとなります。
これらのポイントを是非銘柄選択の参考にしてみてください。
◆インデックスファンド投資のコツ
最後にインデックスファンド投資を失敗させないためのコツを押さえていきましょう。
- 自身のリスク許容度を把握する
- リスク許容度に応じたポートフォリオを心がける
- 投資タイミングを分散する(ドルコスト平均法)
- いつどんな時でも投資を継続する
- 年1,2回はポートフォリオのリバランスをする
まずは、自身がどれだけ損失に耐えられるかのリスク許容度を知り、そのリスク許容度に応じたポートフォリオ(投資資産の組み合わせ)を心がけることが重要です。好況時にどれだけ値上がりするのか、不況時にどれだけ値下がりするのか、何かしらの経済イベントが発生した場合にどんな値動きをするのかといった特徴を押さえてポートフォリオを組むようにしましょう。
実際に投資する際、一括投資はせず投資タイミングを分散することが大切です。未来の株の値動きは誰にもわかりません。上昇相場であればよいですが、下落相場になっていることもあります。投資タイミングは分散することはドルコスト平均法と言いますが、これは、定期的に定額購入することで、資産の平均取得金額を有利にする方法となります。暴落などのリスク対策にもなりますので投資タイミングを分散することを心がけましょう。
さて、繰り返しとなりますが、インデックスファンド投資は長期投資を大前提としています。そのため、いつどんな時でも投資を継続することが大切です。過去数十年のアメリカ株式市場のデータからは、15年以上の長期投資はマイナスにならないという実証データも出ており、やめない限り、高確率で利益を出すことができる投資手法となります。投資はあくまで余剰資金で行うことが推奨されていますので、生活に無理のない範囲での投資を心がけることも継続する上でとても大切です。
ポートフォリオのリバランスとは、相場変動に合わせてポートフォリオの資産比率を見直すことです。
自身のリスク許容度に合わせて組んだポートフォリオのバランスが値動きで崩れる場合がありますので、年1、2回はポートフォリオのリバランスをするように心がけましょう。