投資は長期視点で行うことが大切です。
その理由の一つに『複利効果を最大限に高めること』があります。
今回は投資を長期に渡って運用するほど効果が高くなる複利効果についてご説明します。
資産形成にあたり、この『複利効果』はとても重要なポイントとなりますので、しっかりと理解していきましょう。
- 複利効果とは
- 単利と複利について
- 期間別複利シミュレーション
- 身近にある複利の例
◆複利効果とは
複利効果とは、投資で得られる利益(値上がり益+配当金)を元本に加えて再投資をすることで、
新たに利益を得ることです。
つまり、複利は「利益が利益を生む」仕組みであり、長期に渡って運用することで、効率よく資産を増やすことができる効果を得ることができます。
◆ 単利と複利について
さて投資には2つの方法があります。それが、「単利」と「複利」というものです。
- 単利:運用で得た利益を毎回受け取り、当初の元本の金額のままで利益を得る方法
- 複利:運用で得た利益を元本にプラスして再投資し、その合計金額で利益を得る方法
それぞれの方法を図で整理してみると以下の通りです。
5年目を見るとわかる通り、毎回利益を受け取る単利より、利益を再投資する複利の方が、
合計金額が大きくなっていることがわかりますね。
これが、10年、20年と続いた時、最終的な金額には、より大きな差が出ることがイメージできると思います。
複利効果を最大限に高めるためには、利益の再投資と長期投資を心がけましょう。
◆期間別シミュレーション
では、実際の投資でこの複利効果がどのような差を生むかを期間別にシミュレートしていきましょう。
比較は下記の前提で行います。
- 年利:5%
- 毎月の積立金額:10,000円
- 期間:10年、20年、30年、50年、100年(ご参考までに 笑)
【10年の場合】
【20年の場合】
【30年の場合】
【50年の場合】
【100年の場合】
シミュレート結果の通り、長く続けるほど複利効果が強くなることがわかると思います。
少しでも長い時間を投資することが資産形成をする上では有利になりますので、
将来の資産を投資で築くためには、早めに始めることが大切です。
◆身近にある複利効果の例
複利効果についてのイメージはできてきたでしょうか。
さて、最後に私たちの身近なところにもこの複利効果があるのでご紹介しようと思います。
それは、借金の返済額の肥大化です。
「ちょっと借りてただけのはずなのに、気がついたらものすごい返済額になってしまっていた」
なんて話はよく聞きますよね。
これは複利の効果がマイナス方向(返済額)に働いた結果となります。
借金の返済額となると非常に恐ろしいものですが、
逆に資産を増やす方向にこの仕組みが適用出来ると考えると、とても頼もしい仕組みと言えるのではないでしょうか。
かの有名なアインシュタイン博士も、複利について、以下の言葉を残しています。
“複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う”
(“Compound interest is man’s greatest invention. He who understands it, earns it. He who doesn’t pays it.”)
複利効果は資産形成を進める上でとても重要なポイントとなりますので、しっかり理解して資産形成を効率よく進めていきましょう。